海外不動産に投資してみたいけれど、「カントリーリスク」という言葉が気になって踏み出せない。そんな方は意外と多いのではないでしょうか。結論から言うと、カントリーリスクとは投資先の国の政治・経済状況に起因するリスクのことで、海外不動産クラウドファンディング(不動産クラファン)を利用する際には避けて通れないテーマです。この記事では、カントリーリスクの基本から具体的な対策までをわかりやすく解説します。
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カントリーリスクとは何か
カントリーリスクとは、投資先の国で起こる政治的・経済的な変動によって損失が生じるリスクです。たとえるなら、転校先の学校で突然ルールが変わるようなもの。国内投資なら日本の法制度を前提に判断すれば済みますが、海外投資ではそうはいきません。
JETROの海外投資リスク分析でも指摘されている通り、カントリーリスクには主に以下の要素が含まれます。
- 政治的安定性 ── 政権交代、紛争、テロなどの発生可能性
- 経済状況 ── GDP(国の経済規模を表す指標)成長率、インフレ率(物の値段がどれくらい上がっているかの指標)、対外債務の水準
- 法制度の信頼性 ── 財産権の保護、契約の執行力、司法の独立性
- 為替変動 ── 現地通貨と円のレート変動による影響
- インフラ整備状況 ── 電力供給、交通網、通信環境の成熟度
国内投資では「地震リスク」や「人口減少リスク」を考えますよね。海外投資ではこれらに加えて「その国そのものが抱える不確実性」にも目を向ける必要があります。ここが国内投資との大きな違いです。
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不動産クラファンにおけるカントリーリスクの具体例
では、海外不動産クラファンに投資する場合、カントリーリスクは具体的にどのような形で表れるのでしょうか。4つの類型に分けて説明します。
政治・政策の変動リスク
投資先の国で政権が交代すると、外国人の不動産所有に関する規制が突然厳しくなるケースがあります。たとえば、外資による土地取得を制限する法改正が実施されれば、ファンドの運用計画そのものが見直しを迫られるかもしれません。
世界銀行のガバナンス指標によると、新興国では先進国と比較して「政治的安定性」のスコアが大幅に低い傾向にあります。不動産業界メディアの分析でも、「新興国への不動産投資は、政策変更を常に念頭に置く必要がある」と指摘されていました。
為替リスク
海外不動産ファンドでは、物件の購入・賃料収入・売却がすべて現地通貨で行われるのが原則です。投資時点と償還時点で為替レートが大きく変動していると、円換算した際にリターンが目減りする可能性があります。
たとえばモンゴルのトゥグルグは、過去10年間で円に対して大きく変動した時期がありました。海外旅行のときの両替レートが変わるのと同じで、円に戻すタイミング次第で損得が変わります。年利8%のリターンを得ても、為替差損で利益が消えてしまう事態はあり得るでしょう。
ただし、TECROWDのように円建てで投資・配当・償還が行われるサービスであれば、為替リスクは運営会社が負担するため、投資家が直接為替変動の影響を受けることはありません。
法制度・税制の変更リスク
新興国では、不動産関連の税制や法律が頻繁に改正されることがあります。たとえば、キャピタルゲイン課税(値上がり益にかかる税金)の税率が急に引き上げられることがあります。外国人投資家への優遇措置が廃止されれば、ファンドの想定利回りにも影響が及ぶでしょう。
日本であれば税制改正のスケジュールはある程度予測可能ですが、新興国では「予告なしの制度変更」が起こりやすい点に注意が必要ですね。
災害・インフラリスク
投資先の国で大規模な自然災害が発生すれば、不動産そのものが大きな損害を受けるリスクがあります。電力供給やインターネット環境が不安定な地域では、不動産の運用・管理にも支障をきたすかもしれません。
スリランカのように経済危機とインフラ問題が重なった国では、不動産市場が一時的に大きく冷え込んだ事例も報告されています。
海外不動産クラファンの投資先別リスク比較
海外不動産クラファンの代表的な投資先国について、カントリーリスクの度合いを比較してみましょう。
| 投資先国 | カントリーリスク | 主なリスク要因 | 補足 |
|---|---|---|---|
| アメリカ | 低 | 金利変動、景気サイクル | 法制度が安定しており先進国の中でもリスクは低め |
| モンゴル | 中〜高 | 政情不安、経済規模の小ささ、為替変動 | 経済成長率は高いが情報の透明性に課題 |
| カザフスタン | 中〜高 | 政治体制の集中、地政学リスク、法制度の不透明さ | 資源国ゆえの経済変動リスクあり |
| スリランカ | 高 | 2022年の経済危機、債務問題、インフラ未整備 | 回復途上だが不確実性が大きい |
OECDのカントリーリスク分類でも、先進国と新興国ではリスク評価に大きな差があります。ここがポイントですが、投資先を選ぶ際は「利回りの高さ」だけでなく、「その利回りに見合うリスクを取れるか」を冷静に考えましょう。
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カントリーリスクへの対策5つ
「カントリーリスクって怖いな」と感じた方もいるかもしれません。しかし、適切な対策を取ることでその影響は軽減できます。具体的な方法を5つ紹介しましょう。
1. 円建て投資のサービスを選ぶ
為替リスクを避けるもっとも簡単な方法は、円建てで投資できるサービスを利用することです。TECROWDのように、投資・配当・償還がすべて円建てで行われるサービスであれば、為替変動を気にせず海外不動産に投資できます。
もちろん、「為替リスクは運営会社が負担する」ということは、その分のコストが利回りに反映されている可能性はあります。それでも、投資家側の不確実性を大幅に減らせる点は大きなメリットでしょう。
2. 複数国への分散投資
1つの国に資金を集中させると、その国で問題が発生した際に大きな損失を被りかねません。投資先を複数の国に分散させることで、特定の国のリスクが全体に与える影響を抑えられます。
「モンゴルのファンドに30万円、アメリカのファンドに30万円、国内のファンドに40万円」といった形で、地理的な分散を意識するとよいですね。
3. 運用期間を短めにする
運用期間が長いほど、その間に政治・経済環境が変化するリスクは高まります。新興国への投資では、なるべく運用期間が12ヶ月以内のファンドを選ぶことで、予測困難な長期リスクを避けやすくなるでしょう。
6ヶ月や9ヶ月の短期ファンドであれば、投資期間中に大きな政変が起こる確率は相対的に下がります。
4. 先進国と新興国を組み合わせる
海外不動産クラファンの中でも、先進国(アメリカなど)と新興国(モンゴル、カザフスタンなど)をバランスよく組み合わせることが重要です。
先進国は利回りが控えめな代わりにリスクが低く、新興国は高利回りだがリスクも高い。両方を組み合わせることで、リスクとリターンのバランスを調整できます。国内の不動産クラファンも含めれば、さらに安定性が高まるはずです。
5. 運営会社の為替ヘッジ(為替変動による損失を防ぐ対策)方針を確認する
海外ファンドを提供する運営会社が、為替リスクに対してどのような対策を講じているかを確認しましょう。具体的には、以下の点をチェックするのがおすすめです。
- 円建て投資が可能かどうか
- 為替ヘッジの有無と手法
- 為替変動時の損失負担の仕組み
- 過去のファンドで為替による影響があったか
公式サイトのFAQや契約前書面に記載があるケースが多いため、投資前に目を通しておくことをおすすめします。
よくある質問(FAQ)
Q. カントリーリスクが高い国はどこですか?
A. 一般的に、政治体制が不安定な新興国やフロンティア市場(新興国よりさらに発展途上の市場)がカントリーリスクの高い国とされます。OECDのカントリーリスク分類では、アフリカ諸国や中央アジア・南アジアの一部の国が高リスクに分類されています。不動産クラファンの文脈では、スリランカは2022年の経済危機を経験しており、モンゴルやカザフスタンも「中〜高」程度のリスクとして認識されることが多いです。
Q. 円建て投資なら為替リスクはゼロですか?
A. 投資家が直接的に為替変動の影響を受けることはありません。ただし、為替リスクが消えたわけではなく、運営会社が負担している点は理解しておくべきです。運営会社の為替ヘッジが不十分な場合、経営状態への影響を通じて間接的にリスクが及ぶ可能性はゼロではないでしょう。
Q. 海外不動産クラファンは初心者に向いていますか?
A. 最初の投資先としてはおすすめしにくいのが正直なところです。まずは国内の不動産クラファンで仕組みを理解し、投資経験を積んでから海外ファンドに挑戦する方が安全でしょう。どうしても海外から始めたい場合は、円建て投資が可能なサービスを選び、少額からスタートすることをおすすめします。
Q. カントリーリスクで元本割れした事例はありますか?
A. 不動産クラファンにおいて、カントリーリスクが直接的な原因で元本割れが発生した公表事例は、国内の主要サービスでは確認されていません。ただし、過去に問題がなかったことが将来の安全を保証するわけではない点に注意が必要です。新興国では情報開示が限られるケースもあるため、運営会社の透明性を重視して判断しましょう。
Q. 国内の不動産クラファンにカントリーリスクはありますか?
A. 基本的にはありません。国内ファンドは日本国内の不動産を投資対象としているため、カントリーリスクは実質的に無視できます。ただし、日本にも地震リスク、人口減少リスク、金利変動リスクなど固有のリスクは存在します。カントリーリスクがないからといって、リスクフリーではない点は認識しておきましょう。
まとめ
カントリーリスクとは、投資先の国の政治・経済状況に起因するリスクであり、海外不動産クラファンを利用する際には必ず考慮すべきポイントです。
この記事のポイント:
- カントリーリスクは政治・経済・法制度・為替・インフラの5つの要素から成る
- 新興国は高利回りが期待できる反面、カントリーリスクも高い
- 円建て投資を選べば為替リスクを投資家側で負わずに済む
- 複数国への分散投資でリスクの集中を避けられる
- 運用期間を短めに設定することも有効な対策
海外不動産クラファンは、国内投資にはない成長機会を提供してくれます。しかし、高い利回りにはそれなりのリスクが伴うもの。カントリーリスクの内容を正しく理解した上で、自分のリスク許容度に合った投資判断を心がけたいですね。
リスク対策全般について知りたい方は不動産クラファンのリスクと対策もあわせてご覧ください。
※想定利回りは過去の実績であり、将来の成果を保証するものではありません。
※元本保証はありません。投資判断は自己責任で行ってください。
※本記事は情報提供を目的としており、投資の助言や推奨を行うものではありません。
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