「デューデリジェンス」という言葉、不動産投資の記事やファンドの説明資料で目にしたことはありませんか。略して「DD」とも呼ばれるこの用語は、投資先を選ぶうえで欠かせない「事前調査」を意味します。
デューデリジェンスとは? 投資前の「健康診断」
デューデリジェンス(Due Diligence)とは、投資や取引の前に対象を徹底的に調べることです。英語の「due(当然の)」と「diligence(注意・努力)」を合わせた言葉で、「当然払うべき注意」という意味になります。
身近な例でいうと、中古車を買うときにエンジンの状態や事故歴を確認するのと同じ感覚ですね。見た目はきれいでも中身に問題がないか、プロの目でしっかりチェックする。それが不動産投資の世界でいうデューデリジェンスです。
不動産のDDは主に3つの分野に分かれます。
| DDの種類 | 調査内容 | 具体例 |
|---|---|---|
| 物理的DD | 建物の状態を調べる | 築年数、耐震性能、修繕履歴、設備の劣化具合 |
| 法的DD | 権利関係を調べる | 所有権の確認、抵当権の有無、建築基準法への適合 |
| 経済的DD | 収益性を調べる | 賃料水準、空室率、周辺の相場、将来の収益予測 |
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不動産クラファンでのDD — 誰が何を調べるのか
不動産クラウドファンディング(不動産クラファン)では、DDの大部分を運営会社が投資家の代わりに行ってくれます。物件を取得する前に、建物の状態や収益性を専門家がチェックし、ファンドとして組成するかどうかを判断する流れです。
とはいえ、「運営会社に任せれば安心」と丸投げするのは少し危険かもしれません。投資家自身でもできるチェックはあります。
投資家ができる簡易DDチェックリスト
- 物件の所在地を地図で確認 — 駅からの距離、周辺環境をGoogleマップで見てみる
- 運営会社の実績を調べる — 累計ファンド数、元本割れ件数、配当遅延の有無
- 劣後出資比率をチェック — 20%以上あると安心材料のひとつに
- 想定利回りの妥当性を考える — 周辺の賃料相場や物件タイプと照らし合わせる
- 情報開示の充実度を見る — 鑑定評価額やリスク説明がきちんと記載されているか
全部を完璧にやる必要はありませんが、「自分のお金を預ける先として信頼できるか」を判断する材料は多いほど良いでしょう。
不動産クラファンでの使われ方
ファンドの募集ページを見ると、「第三者による不動産鑑定を実施済み」「建物調査報告書に基づく物件評価」といった記載を見かけることがあります。これは運営会社がDDを行った証拠ですね。
ただし、DDの深さはサービスによってまちまちです。HEDGE GUIDEの調査によると、鑑定評価額まで開示しているサービスもあれば、物件概要だけで詳細な調査結果を公開していないサービスもあるとのこと。情報開示が手厚いサービスほど、投資家が自分でリスクを判断しやすくなります。
Q. 個人投資家がDDをする必要はある?
A. 本格的なDDは運営会社が行いますが、簡易的なチェックは個人でもやるべきです。物件の所在地、運営会社の実績、劣後出資比率などは、ファンドの募集ページから確認できます。5分もあれば基本的な確認はできるでしょう。
Q. DDの結果はどこで確認できる?
A. サービスによって異なりますが、ファンドの募集ページや契約締結前交付書面(投資前に必ず交付される書類)に記載されていることが多いです。鑑定評価額や建物調査の概要が掲載されているケースもあります。
関連する用語
LTV(Loan to Value) 物件価値に対する借入金の割合。DDで収益性を評価する際に使われる指標のひとつ。詳しくはこちら NOI(Net Operating Income) 物件の営業純利益。経済的DDで収益力を測るときの基本指標。詳しくはこちら キャップレート(還元利回り) 物件の収益力を比較するための指標。DDの結果をもとに算出される。詳しくはこちら 優先劣後方式 投資家の元本を守るため、損失を運営会社が先に負担する仕組み。詳しくはこちらその他の投資用語は「不動産クラファン用語集」で確認できます。
※本記事は情報提供を目的としており、投資の助言や推奨を行うものではありません。投資判断は自己責任で行ってください。
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